年上カノジョに蜜な罠
「…え…、何なの?」
僕もヨウの後ろからひょいっと顔を出して軽く睨む。
殴っちゃだめだよ。と、ヨウに小さい声で話し掛けながら。
「瑠奈ちゃんに頼まれたんだよ、…アドを教えるからって交換条件で」
瑠奈ちゃんは変わっちゃったなぁ…。
きっと1番の原因は瑠璃に会ったことだろう。
詳しい事は知らないけど。
「だから…っ、悪ぃ…瑠奈ちゃんが来るまで…「お前らあんな女に遊ばれてんじゃねぇよ」
さっきのはんにゃのような顔をした時よりも、ヨウの背中からどす黒いオーラがもくもくと立ち込める。
「ひぃ……ってああ゛!」
ヨウ、ナイス。
一瞬その男子たちがひるんだ隙に、もうひとつの教室のドアから脱出を図る。