年上カノジョに蜜な罠
女の子の髪ってみんな…
「…んー……」
あーぁ。
僕なんだか眠くなってきちゃった。
窓から流れてくる風が瑠璃の髪の匂いを運んでくる。
微かに甘い香り。
りんごみたいな……?
りんごの甘い香りに僕は蜂になったみたいに誘われて、瑠璃の髪にそっと顔を埋める。
「いい匂い…」
さっきみたいに曲げた手の上に顔を戻したら、瞼が急に重く感じた。
「…も、無理…」
甘い香りに包まれながら、僕も夢の中へ。
ふたつの唇が重なるまであと3㎝―――
2 1 …
0 ゼロ―――――
重なった唇から零れるふたりの吐息はほんのり甘く香るハチミツの味。
――それは恋の始まりを意味する蜜の味。