年上カノジョに蜜な罠
家に帰って来て、部屋着に着替えた頃。
「凜久ー?洗濯物なんかはない?」
パタンとドアを開けてお母さんが部屋に入ってくる。
「あらぁっ、何これ?」
机に出しておいたあの雑貨屋さんの袋。
その袋の中からちょこんと顔を出す可愛く包装されたピンク色の袋と、うさぎのキーホルダー。
ニヤッと笑った後、なんかもうすべてを悟ったような顔をして。
「凜久ったら、可愛いところあるじゃない」
瑠璃ちゃんにプレゼントでしょ?
小声にする意味はあるのか?と、疑問に思いながら。
「べ、つに…――」
お母さんから目を逸らす。