年上カノジョに蜜な罠
最近は受験対策かなんかで補習が毎日のようにあるから、放課後に買い物は行けなくなっちゃった。
――また、ひとりで行ったら……
「余分なもの、買っちゃうかも」
うさぎのキーホルダーを目の高さまで持ち上げてプラプラさせる。
変わらぬ笑顔で見つめるうさぎに、…なんだか愛着を持ってしまう。
「今日は真面目に勉強でもしてるかな…――」
参考書を開こうとした時。
「凜久ー、お客様さんよー?」
1階から響いて来た、お母さんの声。
―――まさか。
* * * * *
「なんの、用…?」
家に訪ねて来たのは彼女。
瑠奈ちゃんだった――。