年上カノジョに蜜な罠
とにかく私は凜久の家までさらに息を切らしながら向かった。
「あら?瑠璃ちゃんじゃない」
驚くおばさん。
玄関には女の子の靴が綺麗にそろって置かれている。
…――瑠奈だ。
「おばさんっ、お邪魔しますっ」
え…――?ええっ。
おばさんの焦りの混じった声を背中に受けながら、私は階段を上っていく。
私だって―――、凜久が好きなんだって。
瑠奈に言うんだ。
ちゃんと、言うんだ―――……。
そんな決心を固め、凜久の部屋のドアを開ける。
そこで見たものは。
「なん、で……――」
どうして……―――?
ベッドの上で瑠奈を押し倒し、キスをしている凜久の姿だった。