年上カノジョに蜜な罠


「パンツ見えてた」


引っ張られた弾みで凜久の顔へと大接近。


私の耳元に唇を寄せると、甘く掠れた声で囁く。



「きゃあああっ」


軽く放心状態の私を部屋へと連れて行く凜久。


あの時に重なった手はまだ繋がれたまま。



部屋に入った途端、その手の温もりは少しずつなくなっていく。


…手のひらに落ちた、淡い雪が溶けてくみたいに。




「起きたら瑠璃がいなくなっててびっくりした…」


「あっ…ごめんね?急にいなくなって」


机に散らばったままの教科書や問題集をかき集める。



……………っ!


ふと目に入った消しゴム。

たくさん使ったせいで消しゴム包んでいる紙が少しずり上がっている。




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