年上カノジョに蜜な罠
熱を帯びたその瞳に見つめられただけで、その熱を奪うように熱く、体温が急上昇する身体。
絡まった視線に耐えられずそっと視線を逸らすと
「なんで逸らすの?」
って言って、長い指が私の顎に降りてくる。
顔をさっきの位置まで戻され…
数秒見つめ合った後、やっと凜久が手を離してくれて手を差し伸べてくれた。
その手を取ると、今度は入れ違いに私の耳元に唇を寄せて低い声で囁いたんだ。
…耳の奥の鼓膜さえ、フルフルと甘く振動する。
「今度はもっと優しく起こしてほしいな」
…やっぱ最近の凜久は変だよ、おかしいよ…。
可愛いと思っていた凜久はいつの間にかカッコいい男の子にしか見えなくなっていた。