年上カノジョに蜜な罠
「じゃあ僕朝ごはん食べてくるから」
リボンを付けられた頭のまま、ムクッと立ち上がり、
「…はい、これ」
僕よりちょっぴり背の高い彼女を見上げ
つま先立ちをして少し背伸びをすると
さっきとは違う反対方向の左上の位置に、リボンを付けてあげた。
「ふふ…っ、ありがと」
柔らかく笑う瑠璃。
顔が赤くなる前にドアを開けて先に廊下に出る。
だって赤くなった顔を見られるなんて恥ずかしい。
聞こえてくるのは
僕の後にパタパタと小走りに掛けてくる瑠璃の足音だけ。