年上カノジョに蜜な罠


ヨウの後を着いていくと、そこはいつもの校舎裏の芝生。



「…で、どうなの瑠璃とは」


3月まではもちろん瑠璃も中学生だった訳で。



ヨウも瑠璃と話す仲で3人でこうして一緒にお昼を食べた事もたくさんあった。




「ん?順調…かな。」


「フッ…順調ってなんだよ」


口端を緩ませて笑う。


こういうパッと見、硬派そうなイケメンがたまに見せる笑顔は男の僕でもドキリとする。


いつも女子たちに黄色い声で騒がれて、笑顔なんてこれっぽっちも見せたことがないのだから。



…なんで笑わないの?


僕だって「可愛い」って騒がれることもあるけど、愛想笑いのひとつやふたつ、してみせるけど。



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