年上カノジョに蜜な罠
ヨウの場合は完全なるスルー。
またそんな所もいいらしく女子たちの黄色い声は止むことをしらない。
「笑顔なんて好きな女にだけ見せてればいい」
論外な女に笑いかけたって後でめんどくさくなるだけだよ。
…と、厳しい意見。
汗で張り付いた前髪をバサッとすくう。
とても同い年とは思えない程、感じさせられる"男"の色気。
「ねぇヨウって、ホントに中学生な「当たり前じゃねぇか」
ヨウの言ったあの言葉が後々重要な意味を持つことになる。
「そろそろ行くか」
そう言って面倒くさそうに腰を上げる。