hands
「冗談なんかじゃないし。てか…お前のその中途半端な態度でどれだけの人が迷惑してんの、まだわかんねぇのかよ!!」


「え…?」


「お前さぁ…少しは駆のこと、考えてみろよ。人に触れられたくないことだってあるだろ」


「っ!!」


嗚咽が漏れる。
そして…一粒、目から冷たい水が零れ落ちた。

どうして…?

私、中途半端なの…?


なんで…私の態度で迷惑するの…?
何かした?みんなが迷惑かけるような…ことを。



「まぁ…まずはお前の恋、どうにかしろよ。あきらめるのか、貫き通すのか」


「…」


「あとはお前しだいでみんなの気持ち、かわるよ」


そう言うと直紀はすっきりしたのか、本を閉じ、教室を出て行った。


私はその場に立ち竦んだまま…。



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