季刊『お屋敷ハンター』
高速道路心霊スポットがもう一つ増やしてしまう危険、を体験しながらも、車は目的地にたどり着いた。
『たどり着く』ゆう言葉、たった今から使い方には気をつけよう。思いながら外に出る。
これをそう言うんだったら、たいていの行程はただ『着く』だろ、おい。
外の空気を胸に吸い、安全な大地を足で踏みしめ、あー生きているってスバラシイ。
恵子さん(阿呆相方のこれが名前だ)と居るときも身の危険にはいくらだって遭遇してきたものだけど、高速道路で事故死だなんて実際的なものは一つもなかった。
死ぬ時はこの世ならぬものによる変死だと思っていたらしく、オレにはこっちの方が恐ろしい。
もちろんどっちにしても、死ぬのはごめんなんですが。