季刊『お屋敷ハンター』
「くだらないこと言うの好きよねー、キミ。そういうのね、人生においてはかなりの不毛よ。ほら開けて」

「ドアくらい自分で開けたらどないです」

「呪われたら嫌ですから」

「オレは?」

「キミはいいでしょ、解毒法知ってるんだから。ほら早く。暑いのよ」


 解毒てアナタ。素人さんにはありがちだけど、なんだろうと一緒くたにしている。

くっそー、ほんとに呪われたらどないしてくれるんだ。

もはや気分はインディ・ジョーンズ。逆らっていてはいつまでも帰れまいと、がっつりとノブをつかんでみた。


引いてみれば意外なことに、軋みもせずに闇への道は開いてしまう。


音声ナシ。

スピーカーのスイッチを入れ忘れたようで間が抜けていた。
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