季刊『お屋敷ハンター』
「塔があるのも好みなのよね。いいわよね、これ。うん、いい雰囲気。石は多少積みなおさなくちゃならないけど、うぅん、逆に少しこぼしてる方がぽくていいかな」


 妄想中なのか目が飛んでいた。

オレ、いつまでこの人に付き合わなくちゃいかんのだろうか、とかなり真面目に思えてきていた。

美人は見ているだけがやっぱり平和だ。こんな風に見ているだけならな。


 石を避けながら、階段に近づいてくる。

いつ上を見上げ、サボっている従者の姿に怒り狂うかもしれないが、スリル大半、オレはそのまま見続けていた。


また襲いかかられたら、次は目にモノ見せてくれてもよろしいぞ。

そんなことを遊び半分、考えながら。
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