季刊『お屋敷ハンター』
 年齢一ケタすれすれの頃から通い続けて慣れてしまっているのだとしても、絶対に親しんでいるわけがない建物内、目的地(としなくてはならないこんなに嫌でも)ミドルステージへのボタンをぎゅうと押しながら、たいていそうであるようにオレはまた腹を立てていた。


お脳がお天気な相方に、引っ掻き回されるのはもうたくさんだ。
こんな役割はそろそろ他のどなたかに代わっていただいていい頃だ。

能力の相性だの分類だのの薀蓄も聞き飽きた。

今日こそはコンビ解消の確約をいただかなくては、あの部屋を出るわけにはいきまへんて。


 性質的に意志薄弱なわけでは決してないというのに、この件については理由薄弱の失敗続き。

いーかげん自分で人身御供から抜け出さないと、誰も助けちゃくれないままで、最後はボロぞーきんにされてしまうワ。本当に。
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