季刊『お屋敷ハンター』
 気持ちすでにボロとなって、冷たい壁に額を着ける。

壁素材、謎メタル。

これは日本の最高技術だ。『超』能力者の出入りする国家管理のセンターの建物なら、能力防御を施さなくてどないする、な代物。


 エレベーターの到着音に顔を上げたオレは、同じメタルで作られた床を刻む足音に入り口を見た。

その迫力の音に、かわいい系受付嬢も喫煙所の職員数名も、全員目を向けている。


白いロビーに浮かび上がる、黒いスーツ姿の女。


 女は見逃すものなどありえない迫力の眼差しで一目見渡し、ぴたとこちらに視線を定めた。


と、次の瞬間には目がけて走ってくる。
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