季刊『お屋敷ハンター』
「あたしのなまえもしょおごくんにだけこっそり教えてあげるね♪ あのね~」


もしかしてオレは憑かれちまったんじゃないだろうか、この状態ときたら。

耳に密やかに囁かれた名前、世間様に叫ばせてもらったほうがいいかもしれない。

この名前を教えるという行為が儀式の一端であったりして、けけけ結婚なんて羽目になったらどないすんねん、この人生。


ラ・プティット・ローズ。


つぅか最初に言ってんじゃねぇか。聞いてんじゃないか、オレ。

破滅寸前、勘弁してくれ。

よりも誰か、オレを助けてください。お願い。




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