季刊『お屋敷ハンター』
「いるわけないって言ったでしょ。石の一個一個にこんなん住んでるあんな家、やかましくてやってらんないわよ」

「壁の大半崩れてたじゃん。あれで最後かもよ。ローズちゃんのおトモダチはいないって言ってたしさ」

「買わせたいんなら、キミが片端から崩していってまた組み直してちょうだい。全部空だって証明されたら、考え直してやってもいいわ」


 いや別にそこまでな気持ちは全然あるわけないんですけど。

興味があるとしたら、代々の持ち主はどんな目に合わされて屋敷から離れたんだろうということだ。

あの杖に石がはまっていた場合、どんな仕打ちが待っていたんだろう。ナーディアだのスーズだのは、もちろん屋敷の怪異に関係しているんだと思う。

で、彼女(? なのか?)たちはどこへと消えていったのか。
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