季刊『お屋敷ハンター』
 ミヨちゃんは息をついた。意味はつかみやすい。たぶんオレも同じ気持ちでいる、オレに対してだ。あきれた。

 寂しい気持ちに東京まで寝とおしてしまおうかと閉じかけた目に、突き出された手がぎりぎり映った。

はい? と目を開いてみる。


「これもキミに渡しておくわ」

落ちてきた何かを、手は反射で受け止めた。両手で受けたそれは小さいわりには重い、青い石。

青。


「ミヨさんこれまさか――っ」

蒼か?!


「きっと大事なもんだと思って咄嗟に抜いといたのよ。アタリね。やるでしょ、私」
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