【企】ウィニングボールを君に
第3球 赤い傘と水溜まり
久しぶりに、夢を見た。
それはあたしたちが幼い約束を交わした、あの日の光景。
少しの照れも見せずにアキは、あたしにこう言った。
「俺たちが優勝したら、」
――ウィニングボールはリカにあげる。
夢は途中で終わった。
けれど、あたしたちの約束は今も続いているから。
「お願いっ…」
あたしたちの夏が、今、幕を開けた。
それはあたしたちが幼い約束を交わした、あの日の光景。
少しの照れも見せずにアキは、あたしにこう言った。
「俺たちが優勝したら、」
――ウィニングボールはリカにあげる。
夢は途中で終わった。
けれど、あたしたちの約束は今も続いているから。
「お願いっ…」
あたしたちの夏が、今、幕を開けた。