17才



ジッと前を向いたまま

それでも、握ってきた手に力が入るのがわかった。


その様子が、何だかおかしくて、くすぐったくて。





「…しょうがないなぁ」



その手をそっと、握り返した。






「ブーケ、取ってくれたら


結婚してあげてもいいよ」




カオルの顔を見てニヤリと笑うと

カオルもまたあたしを見て

「…しょうがねぇなぁ」



そう言いながら眉を垂れ下げ笑った。

















「じゃあ行きまーす!」




急いで2人、手を繋いで前まで進む。



ミユちゃんが後ろを向いて、ブーケを胸元で上下に揺らした。









「せーのっ!!」













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