17才
「カオル……」
「おっ!おせーぞ!!ギリギリ」
久しぶりに見たカオルのこの顔。
憎たらしくて嫌みったらしくて
でも何だか少し愛しくて。
早く言ったらよかった。
“なかったこと”にしたいとか言って悪かったって
ちゃんと謝ってたら、もっと早くこうやって元通りになってたのかもしれない。
「は…、ははっ。うっさいなー」
また戻れるんだよね。
また前みたいに3人で集まってさ
「そうそう。お前らに言わなきゃいけねぇことがあるんだけど」
「ん?何?」
みんなで野球やって
「俺……」
ずっと仲間でいられるんだよね。
「俺、今日で学校辞めるから」