17才
またな
西の空が、もう随分赤く染まっている。
日はまだ落ちてはいないが、太陽は確実に真っ赤になっていた。
『兄ちゃん、姉ちゃんありがとーっ!!また一緒に野球やろうなーっ』
子供達は手を振りながら、それぞれ自分の家に帰っていく。
そんな姿を2人、手を振りながら静かに見ていた。
夕日がやけに眩しく感じた。
「……俺らも、そろそろ帰るか」
小さく、だけど確かにはっきりとカオルがそう言った。
これで、終わりなんだ。
もう会えないかもしれないんだ。