17才
《みんな集まってるぞ。本当に来ないつもりか?》
「うん。そんな大勢で見送っても仕方がないし。カオルによろしくね」
《ちょっ、チヒ…》
ちょっとあっさり切りすぎたかな。
心配してくれたリュウヤに悪いことしちゃった。
次の日。
あたしはカオルの見送りには行かなかった。
大丈夫。
もう、昨日までのあたしとは全然違う。
バイバイ、カオル
“また”ね。
セミの鳴く青空の下
心の中で呟いた。
17才、まだまだ子供のあたし達。
けれど少しだけ、大人になった夏。
~END~