17才
…な、何かこっちが照れる。
って、あたしが照れる意味が分かんないんだけど。
真っ赤になって照れ笑いするミユちゃんに
そんなミユちゃんの頭をポンポンと撫でるリュウヤ。
…やっぱ、いいな。
あたしは霊能力者でも何でもないけど
この2人のオーラは、すごく幸せを感じる。
…だんだん2人の世界に入っていってるのが気になるけど。
「じゃ、そろそろ行くね。ごめんね、忙しい時期に」
「えっ!もうですか…?」
一瞬、ミユちゃんの上目目線攻撃にクラッときたけれど、
これ以上2人の邪魔は出来ないし
「幸せは充分分けてもらったしね」
そう言うと、2人は顔を見合わせて笑った。
「忙しいのにありがとね。じゃあね、またっ」
夏までにドレス買わなきゃ
プレゼントとかもあげようかな
頭の中は、まだ先の結婚式の事でいっぱいだった。
そんな春の陽気は
一気に暑くなった。