17才
まだ先だと思っていた夏はあっという間に来てしまい
月日が過ぎるのは本当に早いと、最近本当に思うようになっていた。
「…あ、高校の時の写真。懐かし~っ」
よくある新郎の生い立ちで、ミチが高校の頃の写真に反応した。
「あの頃はあの頃なりに、冷静な判断が出来るようになったなーんて思ってたけど。
振り返ってみれば、走ってたね~。走り回ってたよ」
「ねぇ。何があんなに楽しかったのか。くだらないことで笑ったりね」
夢とか語り合ったり
恋愛に全てを注いだり
あの頃に比べて今のあたし達は、少しは冷静に物事を見ることが出来るようになったけど
その分冷たい大人になってしまったのだろうか。
それはきっと、誰もわからないんだろうけれど。