切な連鎖ーセツナイレンサー

(奈乃香に相談しよっかな・・・。)


「ねぇ、ハル?その・・・何かあった?」


(奈乃香気づいてくれてたんだ・・・。)


「奈乃香、聞いてくれる?」


「当ったり前じゃん!どした?」


アタシは今日図書室で起きた
出来事を全部話した。



「まじ!?中澤がそんなこと?
はぁーん?偉い勘違いだねあいつも。」


「普通にありえなくない?
中澤のこと好きじゃなかったら
今こうやって付き合ってないし、
アタシ本当に翔ちゃんの事は
何でも話聞いてくれる友達
としか思ってないし。

アタシ・・・信用されてないのかな。」


また涙が出そうになった。


「ウチはハルの話聞いたり、
見たりしてるとすごいわかるよ?
ハルが中澤のことどんだけ好きか。」


「奈乃香ぁぁ〜・・・。」


「ハル!!良いこと思いついた。
ウチが中澤に、どーんと言うよ!」


「へ?何を?」


「ウチ、ハルに黙ってたんだけどね?
翔ちゃんのこと好きなんだ。」

「えっ!!!がちで!?」


(今日は色々ありすぎでしょ、苦笑い)


「だからそのこと中澤に話してさ?
「ハルもその事知ってるから、
ウチを裏切るような真似
するわけないでしょ?
あんたの彼女はそんな最悪な
ことする子なの?」・・・てさ。」

「奈乃香、でも中澤に
言っちゃってもいいの?」


「ウチも中澤のこと信用してない
わけじゃないし、大丈夫。
それよりハルが辛い思い
してる事の方がよっぽど嫌。」

「奈乃香ありがと、ほんと感謝する。」


「うんうん。感謝したまえ。」


アタシは本日、
2回目の涙を落としました。
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