切な連鎖ーセツナイレンサー
ハンド部の大会が終わったおかげで、
久々に中澤と部活が終わる
時間が重なった。
(今日は中澤と帰れる♪)
しかも今日はハンド部が後半外練で、
荷物の場所が近いからラッキーだ。
「中澤、帰ろ〜♪」
「おぅ、ちょっと待ってろ。」
「おっ、お似合い夫婦だ。」
(類のやつ!ちょびぃな全く。)
「うっせーな、言われなくても
分かってるっつうのー。」
(中澤っ!お前はノリに答えるなっ!)
『ひゅー、ひゅー、
記念日祝うから待ってろよ〜!』
みんな笑っている。
アタシはすごく恥ずかしくなった。
ちょうど目線を他のところに
そらしたとき、視界に翔ちゃんが入った。
翔ちゃんは1人だけ、
つまんなそうな顔をしていた。
「おぃ、翔どこいくんだよ。」
立ち上がった翔ちゃんに、
類が話しかける。
「水飲み行ってくる。」
「はぁ?お前さっき水筒の水
飲んでたじゃんかよ〜。」
「たまに学校の水道水が恋しくなんの!」
翔ちゃんの一言で一同大爆笑。
そんなみんなをほっといて、
翔ちゃんは1人水道に向かっていった。