切な連鎖ーセツナイレンサー
中澤と久々に歩く道は
なんだか新鮮に感じられた。
「さっき翔ちゃん面白かったね♪」
「あいつバカだよなほんと。
学校の水道水なんか恋しくなんねーし。」
「あっ!そーいえばね、
奈乃香、翔ちゃんに明日告るって、
それでさぁ、明日アタシ奈乃香終わるの
待ってるから先帰ってて?」
「あいつやるなぁ、頑張れじゃん。
わかった、先帰ってるよ。」
「ごめんね、明日せっかく
部活無い日なのに・・・。」
「気にすんなよ、奈乃香の
ためでもあるしなっ!」
そういって中澤は優しく笑った。
垂れた目が可愛い。
笑った時にあがる口角が好き。
中澤が愛おしく感じた。
「それより俺ら、
もうすぐ1ヶ月たつな。」
「あー!そっか、そうだね♪」
「その日部活無かったら
2人でどっかいくかぁ!」
「うん♪」
「部活あったらごめんな。
」
「いいよ、そしたらしょうがないから。」
「楽しみだな!」
「うん!!」
アタシは幸せだった。
だけど、今あるこな幸せも
この時からもう
崩れかけていたのかもしれない。
アタシは何も気づいていなかった。