切な連鎖ーセツナイレンサー
休み時間になり、
アタシはかなちんに聞いた。
「ねぇねぇ、よかったね!」
「え〜?、何が?」
かなちんは不思議そうな顔で
アタシを見返した。
「え!何がって、あれだよ!」
アタシは目線を翔さんに向けた。
「あ〜!」
かなちんは苦笑いをした。
「すごいお似合いだよね。
小学校からなんでしょ?
1年はたつよね〜・・・。
[かなしょーカップル]って、
アタシのクラスでも有名だったよ。
でも翔さんモテるみたいね。
みんな翔さん翔さんって・・・
まぁ、アタシにはあんな
わけわからん読書マニア興味な・・・」
「もう別れたんだ。」
「えっ?!」
アタシは目を丸くした。
「1年の冬あたりにね、
いきなり家に来て、
別れようって言われたんだ。
ほんとさ、何考えてるんだか
さっぱりわかんないよ。」
かなちんは下を向いて話した。
「・・・かなちんごめん!、
アタシなんも知らなかったよ。」
アタシはかなりびっくりした。
あの[かなしょーカップル]が
別れることなんて、
考えもしていなかったから。
「おかげで今、すっかり気まずいよ。」
呆れたように笑ってかなちんは話した。
アタシは翔さんの方を見た。
(でも、確かに翔さんは、
何を考えているかわかんないかも。)