切な連鎖ーセツナイレンサー
自分から別れを告げたくせに
あたしは中澤のことを引きずっていた。
時間がたつにつれて、
あたしと中澤は、
付き合う前の時のように
普通の友達としての関係になれた。
だからこそ、
上手くたちきれないでいた。
でも、ふとした時、
気づけばいつもあたしのそばには
翔ちゃんがいてくれてた。
「岡!元気だせよ。」
「岡の泣き虫ぐせ、俺が治してやるよ!」
「辛い事あったら何でも話せよ?」
今まで翔ちゃんのことは、
なんにも気にしてなかった。
だけど、こんな自分のために
心配してくれてる人がいるんだ、
そう思うと、翔ちゃんのことを
大切に思う気持ちが、
あたしの中で次第に大きくなっていった。