ねこの散歩道
「アイちゃん、昔はよく一緒に遊んだろ?覚えてないんか?」


「……覚えてない。」

「えぇ〜!そんな〜!」


そういえば2歳になるまで、こっちに住んでいたんだ。

お母さんが出産は地元がいいって言ってそうなったらしい。


けど、2歳のときの記憶なんかほとんどない。


わたしがはっきりと昔のことを覚えているのは、たぶん年長さんのときあたりからだ。



「まぁ、無理もないだろ。」

落ち込む彼女の肩に突然誰かがポンッと手を置いた。


< 6 / 23 >

この作品をシェア

pagetop