ねこの散歩道
そこには、スラッとした茶髪の男子生徒がいた。

「トモかね。って…その頭…調子こくな!」

「サユ相変わらず声でけぇな。うっせ〜。」


トモという人は田舎っぽさを感じさせない雰囲気を持っていた。

特別おしゃれというわけではないが、スタイルがいいせいか「何を着ても似合いそう」と思った。


「アイちゃん!コイツのことスルメ野郎って呼んでいいからね!あ、ちなみにわたしはサユって呼んで〜。」


「え?あ、うん。」


会話のペースについていけず、思わず返事をした。


「ちょ、ちょい待て!俺は友也。トモって呼んで!スルメ野郎って呼ばないでな?」


トモがあまりにもあたふたして言うものだから、わたしは思わず笑ってしまった。

< 7 / 23 >

この作品をシェア

pagetop