ラブチャンス
第1章
みんなの彼
「せんぱーいっ!」
今日も私は彼に飛びかかる。
「ちょっとどきなさいよ、ブス!」
《 バシッ 》
「きゃーっ!葵様ーっ!」
「ちょっと謝りなさいよーっ!」
思いっきり叫ぶ私は今日もだめだったみたい。
ふと遠くを見る。
今日もみんなの彼はあの女子たちの真ん中にいる。
私もあの中に入りたいな。
毎日毎日同じ状況。
入ろうとするといつもファンクラブの女子が邪魔してくる。