奇跡をあなたに
そんな私の姿を見た先生は女子に言った。


「おぃ、1人余ってるじゃないか。どこか入れてやってくれ!」


「え―やだぁ―」


「汚い―」


「仲良くないのに―」

「1人でもいんじゃないんですかぁ―(笑)いつも1人なんだし―」


周りからはこんな声ばかりだった。


そんな声を聞いた先生まで私に言った。

「お前嫌われてんな―(笑)自分から入っていけよ―まぁここに入れさしてもらえッ」

これが先生なのか。この先生は生徒に何を教えるために教師になったんだろう。


先生が言ったその指先には香苗がいた。

私は自動的に香苗のグループに入れられた。


「え―まじありえない。」


香苗が大きな声で、私に向かって言った。

私は黙っているしかなかった。

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