奇跡をあなたに
次の日も、次の日も望は家まで迎えにくる。


でも、私は話さなかった。

修学旅行の計画を立てて約一ヶ月半がたった頃...


この空気に耐えきれなくなった私は、職員室に行った。


ガラガラ


「失礼します。」


私は担任の先生の席へ向かった。


「おッなんだ?」


「私、修学旅行行きません。」


「何を言ってるんだ。」


「行きません。」


「お前のお母さん、亡くなったんだろ?ちゃんと修学旅行のお金も貯めてくれてたんだ。
いかないとそのお金先生が貰うぞ?(笑)」


そう笑いながらゆう先生が私には許せなかった。


「先生。」


「なんだ。行く気になったか?(笑)」


「それでも先生ですか?やめたらほうがいいと思います。」


「なッなんだその言い方わ!?」


私は職員室のドアを強くしめ出ていった。


母の死を笑われたようで、悔しかった。
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