奇跡をあなたに

世の中

4月。

学校は春休み。

香苗と会う事もない。

私は毎日望と会っていた。


いつもの河原で...


昼の12時に集合と決めていた。


別に対した話もないのに、つまらない話で毎日盛り上がっていた。


そんなある日、望が妙な話を切り出した。


「なぁ~幸?」


「何?」


「幸は今どんな風に生きてる?」


「どんな風に?」


「うん。」


「難しい事聞くね~」

「俺さ~考えても分かんねんだよ。」


「どうしたの?急に...」


「別に...なんでもね~けどな(笑)」


「そっか!でも私も分かんないよ?」


「そ~だよな(笑)」


「うん(笑)」


望はきっと、自分の中で何かを探してたんじゃないかなって思う。


苦しくて、不安で、辛くて...


そんな気持ちを1人で抱え込んで、1人で悩んで。


何も知らない私には、何も言ってあげる事ができなかった。

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