奇跡をあなたに


望は人に嫌われる人ではなかった。


自分から喧嘩をうる事もないし、人を見下す人でもない。


自分が悪いと思ったら謝るし、自分が正しいと思えばそのまま突き進む。


それが望だった。


私といても望は嫌われない。


きっと綺麗な心を持っているから...


喧嘩をする事もあるけど、それは喧嘩をうられた時だけ..

それに、つまらない喧嘩はかわない。


ただ真っ直ぐ進む望の生き方は私には羨ましくて、自分がすごく駄目な人間に思えた。


自分が情けなくて、小さくて...


望といると自分がどんなに情けない人間なのか、どんなに弱い人間なのか...


そんな自分だと分かっていたけど、望といる事は自分にとってのたった1人の大切な人だから。


今の私には望からは離れられなかった。

例えどんな邪魔が入ろうが、どんな事があろうが...もう大切な人を無くしたくはなかった。


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