奇跡をあなたに
でも、それでもよかった。


望といられるなら...


学校に行けば、ノ―トが破られたり、シュ―ズ捨てられたり...そんな毎日だったけど望がいるなら私には平気だった。


ノ―トには....


“シネ” “望クンから離れろ”“消えろ”“殺す”そんな言葉が平気に書かれていた。


傷つくよりも、私には悲しかった。


この世の中にはいろんな人がいる。


それはいい事だと思う。


でも人を下に落としてまで、生きようと思う人間がいいとは言えない。


むかつくのはいい...ただ卑劣な手を使うのはきっとその人が弱いからだと思う。


香苗が私を殴った時の方が私にはよっぽどよかった。


面と向かって、向かってきた香苗は強いと思った。


それに対抗しない私が弱かったんだと...


香苗は確かに卑怯な事もした。


でも、それでも目の前で悪口も言うし、目の前で対抗してくる。


私はそんな香苗をきっとどこかで羨ましかったんだと思う。


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