奇跡をあなたに
私逹はお互い教室に戻った。


「幸、あの子なんだって?」


「ん?別に~(笑)」


望には言えなかった...私の気持ちがばれるから。


「なんだよ~それ!」

「女同士の話~」


「うわぁ~差別かよ(笑)」


「差別じゃないよ~あの子いい子だったよ!」


「そっか!良かったな!」


「うん!」


望を好きだと言った奈々との出会いだったけど、奈々は望と同じような綺麗な心をもった人間だった。


でも...あんな事が起きるなら、この出会いはなかったほうがよかったのかなって思ってしまう。


それを思うのは、まだ先の事だった。


奈々とは、あの日から会ってはいなかった。


奈々もこないし、私も行くことはない。

そんなある日。


私はいつものように望と帰っていると...

!?

奈々が女子の集団にどこかへ連れていかれていた。


「あっ」


「どうした?幸。」


「あそこ!」


私は奈々の方を指差した。


「あッあの子前、幸を呼んだ子じゃん!」


「うん...あの子いじめられてるの!」


「なんで知ってんだよ」


「前聞いた!」


私はなぜか奈々をほっとく事ができなかった。



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