奇跡をあなたに
「あ、あの....」

「何?」

「私と友達って本当?」

「今さら何言ってんの?(笑)当たり前だろ~」

「なんで?なんで私なの?」

「理由なんてね~よ!友達になりたいってただ思ったからだよ!」

「私、いじめられてるのに?」

「そんなの関係ね~だろ!俺がこれからは守るからなッ」

「私...友達1人もいないの。」

「まじで!?」

引かれたかな?

「うん。」

「俺もいね~よ(笑)お互い第1号の友達だな~(笑)」


えっいないの?
こんな不良なのに...


「不良なのにいないの?」


「あ~転校する前はいたよ。でも、もう友達じゃね~から。てか俺、不良じゃね~よ(笑)」

そう言った市川望の顔はとても悲しそうだった。

だから私はそれ以上何も聞かなかった。

「そっか。」

「幸、しゃべってくれるようになったな!」

幸!?!

名前で呼ばれるなんて初めてだ~。

「うん。いろいろ助けてもらったし!ありがとう市川くん...」

私は照れながら“ありがとう”と言った。
今まで感じた事のない、ホットする気持ちになれた。





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