奇跡をあなたに


私は授業を受けている間もずっと奈々の事を考えていた。


あの子が言った“あんたのせいじゃない?”と言った言葉がずっと引っ掛かっていた。


もし、あの子の言う事が本当なら...私は奈々に何をしたんだろ?


考えても分からない。


だって奈々は急に私と望の前から消えた。


なんで?


それまでは普通に河原で笑いあってふざけあって....


何がいけなかったの?


なんで、連絡くれないの?


私がそう悩んでいると...


~♪~♪~♪~♪~

!?!?


鞄に入れていた携帯が鳴った。


やばい!?


今は授業中だから...没収される。


でも、奈々かもしれない。


私は急いで鞄から携帯をだし、中身を確認しようとした...



「おぃッ授業中に何やってんだ!これは没収だ!返してほしかったら放課後とりにこい!」


「ちょ...ちょっと待って下さい。」


「言い訳は聞かん。」

先生は私の携帯の電源を切り、授業に戻った。


....奈々かもしれないのに。




もしこの時、先生から無理矢理でも携帯を奪っておけば...もしかしたら奈々は...。



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