奇跡をあなたに
『望!?奈々ここの病院!』
『本当か!?奈々は大丈夫か?』
『それが..分かんないの!教えてくれなくて....』
『今すぐ行くから待ってろ!』
『わかっ...プチッ』
!?!?!
電話が突然切れた。
!?!
充電がない。
私はただ望を待った。
望の行っていた病院からここの病院は遠くて一時間はかかる。
9時を過ぎ、面会時間も終わり、病院の入り口のシャッターがおりていく。
「ちょっと待って下さい!」
「すみませんが、もう面会時間は終わりなので。」
そう言って病院の人が入り口を閉めてしまった。
裏口!?...裏口なら開いてるはず。
そう思った私は裏口に走った。
その時....
「おぃ!お前こんな所でまた何してるんだ!」
「先生!?」
そこにいたのは、今日、望が職員室で押した先生だった。
「こんな所まできて!帰れといっただろ!」
「でも私、奈々の事が気になって...」
「明日、集会を開くからもう家に戻れ!」
「でもッ....!」
先生は私を病院から出し、それ以上は入れようとしてくれなかった。