奇跡をあなたに
少しして、望が病院についた。
「ごめん!遅くなって。」
「いいの!それより病院の中入れない。先生に出された...」
「まじかよ....。」
「明日、集会開くって!」
「なら明日まで待つしかないな....。」
「うん...。」
私と望はそれぞれの家に帰る事にした。
私は家に帰り、携帯を充電した。
奈々からの電話とメールが気になっていたから...
私は電源をつけ確かめた。
電話には留守電が入っていた。
私はその奈々からの留守電を聴いてみた。
『――グスッ―――ザァ―――ザァ―幸――先輩―グスッ――ごめんなさい。―ザァ――。プチッ』
その留守電には雑音と“幸先輩ごめんなさい”と入っていた。
しかも奈々は泣いているようだった。
私は一気に不安になった。
奈々に何があったのか....
もし、電話に受けてたら...奈々は何を伝えたかったの?
私は次にメールを見た。
私は後悔した。
あの時もし...電話に出てたら...もしメールを見れてたら...
奈々は今頃病院にはいなかったはず。
そう思った。