奇跡をあなたに
でも、1つだけ確実な事。
奈々が追いつめられて、この世からいなくなった理由は...
いじめだという事。
奈々は一年生の時からこのビルの屋上に来てた。
毎日、毎日。
死ぬために....
でも死ねなくて一年以上もいじめの生活を繰り返していた。
奈々は誰かに助けてほしかったんだろう...
その日記に毎日書かれている内容は、まるで昔の自分が書いているような気がした。
日記は二年生になった頃のも書かれていた。
二年生と言えば、私と望が奈々と出会った時だ。
そして亡くなった時でもある。
そのページを開こうとした時。
「ごめん!遅くなったな!」
望が帰ってきた。
その手には花と袋が持たれていた。
「うん。どこ行ってたの?」
「花買いに行ってた!あと見ろよ~これ!」
そう言って望が見してくれたものは便箋だった。
???
「どうするの?それ...」
「奈々に手紙書こうぜ!」
望はそう言って花を隅においた。