奇跡をあなたに
そんな事をしているとあっという間に時計は10時を過ぎた。
「幸、俺そろそろ帰るな―幸大丈夫か?」
「あっうん!大丈夫!ありがとう。」
「あっそいや―これに奈々に手紙書こ―な!」
そう言って望は私に便箋をわけてくれた。
「うん!!書く!!」
「書いたらまた、奈々のばあちゃんの家に持って行こうな!」
「は―い!」
「なら、帰るな―今日はご飯ありがとな♪またよろしく―」
「はいは―い」
そう言って望は帰って行った。
私は1人になり一気に不安になった。
お風呂に入り、私は奈々に手紙を書く事にした。
今までの事を思い出すと涙がまたでる。
でも、奈々に早く自分の気持ちを伝えたい。
だから私は書いた。
夢中になって...
伝えたい気持ちを全部この何枚もの紙に込めて。
まるで、奈々が目の前で聞いてくれてるように感じながら...