奇跡をあなたに


私はそのまま教室を出て自分の教室に戻ろうとした。


その時。


「ちょっと待って!!」


!?


私を引き止めた女子は奈々をいじめていた女子だった。


「何?まだなんか言いたいの?」


「違う!」


「じゃあ何?今さら謝っても許さないから!」


「.....。」


その女子はそれ以上何も言わなかった。

私はその子を睨み自分の教室に戻った。

でも、私はこのままじゃあ終わらせたくなかった。


絶対に...


奈々の死を簡単には終わらせない。


それが私が唯一奈々にできる事だと思ったから。


いじめの真実を知る事が。




私が教室に帰ると、望はいなかった。


まだ保健室かな?


そう思い、私は望の所に行く事にした。


保健室についた。


ガラガラ


「望?」


「市川くんなら今さっき教室に帰ったわよ!」


「あッそうですか...」


保健室には望はいなかった。


その時。

キ―ンコ―ンカ―ンコ―ン


昼休憩が終わった。


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