奇跡をあなたに
私は言った。
「奈々は、日記書いてたの!いじめにあってた事を日記だけに書いてたの。でもね、奈々はあんた逹の名前もあんた逹の悪口も書いてなかった...ただ辛い事を日記だけに書いてたの!1人に抱えて、悩んでたの!それくらいあんた逹は奈々を追いつめたの!私だって...私だって奈々に気付けなかった。
いじめは...人を殺すの!人に無視される事は、自分が生きてるか分かんないの!!辛いだよ?生きてるか分かんないって...」
私は泣きそうになった。
でも今泣いたら駄目だと思った。
泣くのは私じゃないから...
奈々だから...
ずっと我慢してた奈々に泣いてほしかった。
辛かったって...
苦しかったって...
だから私は泣かなかった。
女子は泣きながら私に向かって言った。
「...グス..ごめんなさい。謝っても遅いって分かってる。でも....」
「なら、奈々に花供えてあげて?枯れないように水も毎日あげて!今できる事はそれだけなの...本当に反省したなら、花を枯らさないで...」
女子は頷き泣いていた。