奇跡をあなたに


河原についた望は、ずっと下を向いてる。


「望...なんで冷たいの?」


「別に冷たくね~よ!」


「冷たいじゃん!」


「.....。」


「望、意味分かんない!」


「何が?」


「何がって..彼女作んないって言って、香苗と付き合うし...別れたら私のとこくるし。今だって、急に冷たくなるし!」


「俺が...香苗と付き合って何が悪いわけ?」


「え?」


「俺ら友達なんだろ?だったら彼女できてもよくね?」


「なにそれ.....。」


私は望に絶望した。

「.....。」


望はそれ以上話さなかった。


「もういいよ!帰る!」


私は望にそう言った。


「.....。」


望はそれでも何も話さなかった。


そして、私が立ち上がろうとした時...


!?


望が私の手を掴んだ。


「なに?離してよッ!!もう...グスッ私なんて...どうでもいんでしょ...グスッ」


私は思わず泣いてしまった。


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