奇跡をあなたに

私と望は、そのうち話さなくなってきた。


そんな日が一ヶ月を過ぎた。



いつも望の隣にいるのに...話す事も望の笑顔を見る事もなくなった。


ちゃんとご飯食べてるのかな?


カップラ―メンばっかり食べてないかな?


私はいつもいつも心配だった。


でも日が立つにつれて、痩せているように見えた。


それに授業中よく抜け出す。


だから更に心配になる。



私は心配になり望に思いきって話しかけた。


「望....?」


「....。」


望は私を見て目を反らした。


「望?」


ガタ

!?


望....


望は席を立ち、教室から出ていった。



泣きそうになった。

ショックで...

辛くて...


望しか私にはいないから...


望にとって私はなんなのかな...


そんなにすぐ壊れる関係だったのかな?


私は望に何度も何度も助けてもらった。


そのお返しまだできてないのにな...


私は机にうつ伏せになり、涙をこらえた。


< 270 / 370 >

この作品をシェア

pagetop